「景色」と呼ばれる金継ぎの模様は、まさに唯一無二の存在。 破損した器をすぐに捨てるのではなく、自分の手で修復することでわく愛着のある器に 囲まれる心地よさを味わい、明日からの食卓をもっと豊かにしませんか? 日本金継ぎ協会アンバサダーの藤田承紀は、壊れた食器のかんたん金継ぎによる修復サービスや、 かんたん金継ぎ体験のワークショップを行っております。
このページでご紹介しているのは、本漆や純金粉を使用した「本金継ぎ」ではなく、 合成漆と真鍮粉を使用した「かんたん金継ぎ」となります。
僕が金継ぎを始めたのは、福祉施設のレストラン「らんどね空と海」のシェフをしていた時でした。 一緒に働かせてもらっていたのは障がい者と呼ばれる人たちで、僕は彼らが大好きでした。 僕自身、生まれつき左耳が聞こえず、20歳になるまで癲癇の治療で病院に通っていたのですが、 家族や友人に恵まれ、それらを前向きにとらえる事ができていました。 そこで、もしも困っている人たちがいるなら力になりたいと思っていた所、 ご縁をいただいてレストランの立ち上げが実現しました。
しかし、いざ一緒に働いてみると本当に素敵な人たちばかりで、 力になるどころか、たくさんの元気をもらいました。 そんな彼らは、料理を一皿一皿ゆっくり丁寧に運んでくれるので、 お皿も素敵な物が使いたいと思い、大好きな陶芸家さんやガラス作家さんの食器を選択しました。
ですが、手が不自由な人も多く、頻繁に食器を破損してしまっていました。 何か良い方法はないかと思い、調べた金継ぎ。 試しに勉強を始めてみると、大変な時間がかかる事が発覚。 破損のスピードに、修理が追いつきません。 他に何か方法は、、、と模索したところ、「合成うるし」だと、 短期間で修復でき、手もかぶれない事が判明。
そうして、たくさんの食器を、合成うるしで金継ぎするようになり、 自分なりの「かんたん金継ぎ」を確立していきました。 割れてしまった食器を金継ぎした箇所のことを「景色(けしき)」と呼びます。 そんな事を知ってからは、誰かが食器を破損しても「金継ぎで直せるから大丈夫だよ」といった 声がけが出来るようになり、とても穏やかな気持ちになれました。 「景色」を見るたびに、割った時の事を思い出して微笑ましくなったり。 本当は割れてしまってマイナスになりがちなところに美を見出し、 愛でて楽しむ、おおらかで美しい技術「金継ぎ」。
本漆を使った金継ぎは、職人さんに敬意を払わずにはいられない大変な技術ですが、 「かんたん金継ぎ」であれば誰でも手軽に始められるので、ぜひたくさんの人に知っていただきたいです。 ちなみに、それぞれメリットデメリットがあります。
修復を依頼するにしても、自分で学ぶにしても、どちらにも良さがあるのでそれぞれに合うものを選択していただけたらと思います。
※使用する合成漆は、日本金継ぎ協会が食品安全衛生検査をした、食器に使用して問題のない鉛の含有量であるものを採用しております。
「かんたん金継ぎ」による修復サービスを承っております。
欠け・ヒビ:約3,500円
割れ :約5,000円
上記はあくまで目安となり、破損状態によって料金が上がる可能性もございます。
ワークショップは、オンラインとオフラインで不定期に行っております。 オンラインの場合は金継ぎキットをご購入いただき、後日zoomでご参加いただく形となります。
今後のオンラインワークショップは
11/3(祝金) 15:00
12/10(日) 10:00~ 15:00~
となっております。 いずれも同じ内容、約90分程度です。 料金は 金継ぎキット付9,900円(税込) 、 当日ご参加いただけない場合も、後日 ワークショップの動画ファイルを共有いたします。
過去に行った金継ぎ体験の様子や、参加者の声を一部ご紹介いたします。
初めての金継ぎ体験でした。
今まで割れてしまった食器は、泣く泣くお礼をいって廃棄してしまっていたのですが、今回どうしても捨てれなかったマグカップを持って、参加しました。初めは難しいのかなと思っていましたが、作業が進めば進むほど、楽しくなってきて、あっという間の時間でした。また、一つひとつ丁寧に積み重ねていく金継ぎで、マグカップへの愛着も深まり、より「ものを大事にしよう」と思う良いきっかけになりました。
金継ぎ体験最高でした!私も物を大切にしたいと感じることができました。
時間が足りない!と思うくらい大満足でした。
100円均一で買った器が、大好きな器に生まれ変わりました! …など。
対面での出張教室も承っております。 2〜3時間の1回で、割れ、欠け、ひび、全ての修復工程を習える内容となっております。 1名5,000円5名様から承ります。
※遠路の場合、別途交通費をいただきます。